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■江戸小紋
新宿の染「江戸小紋」

 江戸小紋のルーツは武士の裃にあります。
 江戸時代、各藩の武士たちはこぞってその藩専用の柄(留柄)を裃に使って、権力を誇示しあいました。
 遠目には無地。近づくと浮かび上がるため息のでるような繊細な柄が江戸小紋の真髄です。
 江戸小紋の柄付けは伊勢形紙(三重県鈴鹿市が産地)を使います。
 様々な彫刻刀を用いて彫り上げられた微細な柄の形紙を送って柄を付けていきます。極めて高度な技術が要求されます。


代表柄見本(松綱染工場作)

別格小紋
 千筋、万筋と細かくなる縞柄が一寸に20本以上になると髪の毛みたいに細いというたとえから、毛万筋という。
(写真は毛万二ツ割26本)


江戸小紋三役
【極々鮫】
江戸小紋で最も有名な柄。
紀州大納言の留柄。
【極々角通し】
基盤上の微細な柄。
縦横に筋を通すの意。
【極々行儀】
斜に整然と並ぶ柄。
行儀作法のお辞儀の角度。


いわれ小紋
(←柄:南天の実)
難が天に上がって実になるの意。
縁起の良い柄の代表。
町人の間で、しゃれや語呂が流行った。


江戸小紋の制作工程

 小紋染の歴史は、室町時代にまでさかのぼると言われていますが、東京染小紋の基調は、江戸時代の武士の公服であった裃に求められます。当時の大名たちは、各々趣向をこらして自家の柄を取決め、そのデザインを競ったと言われていますが、小紋の名が示すとおり、微細な模様を単色で染めあげる粋な味わいは、やがて身分や次代をこえて広く一般の人々に愛されるようになりました。

 小紋という名称は、柄の小さな型染の着物という広い意味で使用されることが多いのですが、東京染小紋は、鮫小紋などといわゆる江戸小紋の名で親しまれてきたものの系譜を継ぎ、江戸文化の名残りを今に伝えています。

白生地
下湯のし
糊作り
地張り
(※1)型付け
(※2)しごき染め
(地染め)
蒸し
(※3)水洗い
乾燥
仕上げのし
修正(地直し)
江戸小紋
(※1)型紙と型付け
 型紙は何枚かの和紙を発酵させた柿渋で張り合わせ地紙に、錐や小刀で模様を彫ったものですが、この技術は江戸時代からの型紙の産地である伊勢の白子町を中心として、全国で約500人と言われる型紙職人たちによって守られています。
 型紙はあらかじめ水で湿らして使いますが、湿り具合よって微妙な伸縮があるため、白生地に型紙を置いていく際、くるいのないよう柄をつないでいく型染職人の長年の勘がたよりとなります。小紋染を生かすも殺すもこの型付けにかかっていると言ってよいでしょう。
白地に型紙をあてて防染糊をつけます。この時ヘラを動かす力が均等でないとムラになります。一ヶ所が終わったら、継ぎ目に神経を集中させながら型紙を移動させていきます。これを型送りといいます。

(※2)しごき染
 模様の型紙を置いた後、染料を混ぜた少し柔らかな目の地色糊(写真右)をしごきベラで布全体に塗り付け、しごいて染めます。


(※3)水洗い
 染色した布地を水に浸し紋糊や模様糊を洗い落とす作業です。かつては川で行っておりましたが、今では地下水や水道水で洗い流しています。







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